「はちどり」は、ベルリン国際映画祭 のほか、全国の映画祭で50冠を超える賞を受賞している映画。
今回は、渋谷ユーロスペースで映画「はちどり」を観た。
あらすじとキャストのほか、「はちどり」と考察と解説を紹介する。
「はちどり」のあらすじとキャスト
「はちどり」は、韓国の新進気鋭の女性監督キム・ボラの作品。
初めて手がけた長編映画で数々の賞を受賞し、韓国で注目されている映画監督のひとりだ。
ここでは、「はちどり」のあらすじとキャストを紹介する。
あらすじ
ウニ、14歳。
喧嘩ばかりの両親と、家を抜け出して遊びまわる姉。
エリートだけれど、たまに暴力を振るう兄と暮らしている。
ある日、塾で不思議な魅力を持った女性教師ヨンジと出会う。
家族ともうまくいかず、友達とも喧嘩してしまったウニは、自分の悩みを聞いてくれるヨンジ先生に惹かれていく。
耳の後ろに違和感を感じたウニは、病院を訪れる。
診断の結果、ウニは大きな手術をすることになってしまった。
家族が、友人が、大好きなヨンジ先生が。
不穏な空気が漂い始めた韓国で、ウニの運命が大きく動き出す……。
キャスト
主人公の少女の透明感がすごい…。
ここでは、「はちどり」に登場したキャストを紹介する。
ウニ (パク・ジフ)
14歳の少女。
問題だらけの家族と暮らす中学2年生。
耳の後ろに違和感を感じ、大きな手術をすることになる。
ヨンジ (キム・セビョク)
エリート校に通う大学生だが、休学をしている。
漢文塾で講師のアルバイト中。
ウニの良き理解者。
Twitterでも絶賛の嵐!苦悩し羽ばたくウニの姿は「はちどり」?
何ヶ月ぶりかで映画館へ。
「はちどり」素晴らしかった!!
ヘッセとスタンダール、赤い薔薇をくれた後輩の女の子、先生の淹れてくれた温かい烏龍茶、「殴られたら必ずやり返すこと。約束」、これから私が何かを描く真っ白なスケッチブック。https://t.co/rMc6g7i5Nw pic.twitter.com/QMdUC5luql— 桜庭一樹 (@sakurabakazuki) June 23, 2020
#はちどり
めちゃくちゃ良かった…! 中学生ならではの悩みや苦しみ、憧れの気持ちや不安定な関係性…すべて私が知ってるやつだ…すごくリアルで、だからこそ静かに辛かった…。1994年の韓国社会で必死にもがき羽ばたく少女ウニの姿はまさに「はちどり」。余韻が深く、いつまでも心に残るだろう作品。 pic.twitter.com/qQpZPX5X5o— Andy✈ (@andyoume) June 20, 2020
渋谷ユーロスペースが満席!話題の韓国映画「はちどり」を解説
新型コロナウイルス対策で、席数を半分にしている「渋谷ユーロスペース」。
すでに私が観る会は満席で、映画「はちどり」の人気ぶりが目立った。
ここでは、「はちどり」を考察&解説する。
「パラサイト」と肩を並べる名作?
映画「はちどり」は、ベルリン国際映画祭のほか、50冠もの賞を受賞した。
アカデミー賞を受賞した「パラサイト 半地下の家族」と肩を並べる名作と言われている。
パラサイトと同じく、はちどりも世界で問題となっている「格差」を描いた作品だ。
「ソンス大橋崩落事故」は実話?
ソンス大橋は、ソウル市と江南区のあいだを流れる漢江にかけられた橋だ。
「ソンス大橋崩落事故」は、実際に起こった事故で、死者32名、負傷者17名を出した。
通勤、通学時間帯に起こり、ウニの姉が巻き込まれたのではないかと、店に泣きながら電話をするシーンが描かれている。
姉は助かったが、思わぬ悲劇がウニを襲う…?
「ヨンジ先生」はどこに消えた?
ウニが退院すると、ヨンジ先生は塾を辞めてしまっていた。
荷物を取りに来る日にも会えず、どこかに消えてしまう。
ある日、手術前にヨンジ先生に貸した本が郵送で届く。
住所を頼りに会いにいくと、ウニを待ち構えていた衝撃の結末が待っていた……!
まとめ
金日成主席の死亡、ソンス大橋の大事故。
「はちどり」は、不穏な空気が漂う韓国を透明感のある映像で描ききった作品だ。
キム・ボラ監督は、1994年にウニと同じく中学生だった。監督の体験や心の動きも「はちどり」に大きく反映されているのだという。
渋谷のユーロスペースは満席。
現在もっとも注目されている映画「はちどり」は必見だ。