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それぞれの夜を越える『ひとよ』実話になった事件はあるの?

それぞれの夜を越える『ひとよ』実話になった事件はあるの?邦画
出典元:U-NEXT

近年、邦画のレベルが上がっていますが、2019年に公開されたこの映画も、そのひとつと言えるでしょう。
実力のある演技派俳優たちが揃い、見終わった後の余韻が心にずしんと来る作品。

父を殺害した母を、再び家族として迎え入れることが出来るのか、家族の葛藤と、母の想いを知り、涙が止まらない作品でもあります。

タイトル「ひとよ」に込められたのは、事件の起きた夜「一夜」のことなのか、それとも誰かに語り掛ける「人よ」なのか。
あなたはどちらだと思いますか?

『ひとよ』あらすじ

タクシー会社を営んでいた家族だったが、父の暴力に悩まされた末、母が父を殺害してしまう。
懲役刑となり、15年を経て出所した母が、家族が住む家にもどってきた。

会社の社員たちは、母・こはるが戻ってきたことを、暖かく迎えようとしますが、母が父を殺したことで、家族の状況が変わってしまったことを、3人の子供たちは、複雑に感じていた。

子供たちは、父の暴力を受けていた被害者でもあり、殺人者の子供になってしまったのだった。
こはるが帰ってきてすぐは、複雑な状況が続きますが、こはるが帰ってきたことを知った人たちから、いやがらせが始まる。

果たして、彼ら家族はどうなるのか。
こはるはなぜ、家族のもとに戻ってきたのだろうか。

『ひとよ』キャスト

今回は、母・こはると、その子供たちをご紹介します。

こはる役 田中 裕子

1955年4月29日 / 大阪府出身

大学時代に文学座に入ったことがきっかけで、女優として芸能界入りを果たす。
『北斎漫画』でアカデミー賞助演女優賞を受賞した後、特に話題となったのが『おしん』で主役を演じたことだった。
平均視聴率52.6%という驚異的な数字をたたき出すと、日本のみながらず、世界からも評価を受けた作品となる。
多くの作品に出演し、昔から演技力は高い評価を受け、日本の名女優のひとりである。

代表作『おしん』『北斎漫画』『ええじゃないか』『anone』

本作では、家族を思い殺人を犯した母の気迫ある雰囲気と、15年を経て、落ち着いた雰囲気の2つの顔を演じきった。

次男・雄二役 佐藤 健

1989年3月21日 / 埼玉県出身

スカウトをきっかけに芸能界入りを果たすと、『仮面ライダー電王』の主演となり話題に。
数々の作品に出演するが、特に
『メイちゃんの執事』『ROOKIES』『るろうに剣心』シリーズなどが代表作として挙げられる。
漫画原作の映画やドラマの実写化に起用されることも多い。

代表作『半分、青い』『バクマン。』『メイちゃんの執事』『ROOKIES』『るろうに剣心』

本作では、フリーライターとして活躍しながらも、葛藤する次男を演じている。

長男・大樹役 鈴木 亮平

1983年3月29日 / 兵庫県出身

幼いころから俳優を志していたが、186cmある長身を理由に、モデルとして芸能界入りを果たす。
その後、演技学校に所属しながら、俳優の力をつけ、2007年『椿三十郎』で映画デビュー。
端役での出演を行っていたが、2013年に公開された映画『HK 変態仮面』で肉体美を披露すると、その後も、鍛え上げられた肉体を、演じる人物に合わせるなど、肉体改造も話題となる俳優。

代表作『西郷どん』『テセウスの船』『HK変態仮面』『TOKYO TRIBE』

本作では、吃音症を抱えた少し頼りない長男を演じている。

長女 末っ子・園子役 松岡 茉優

1995年2月16日 / 東京都出身

妹がスカウトされたことをきっかけで、事務所に入り、芸能活動を行う。
『おはスタ』で人気になると、『あまちゃん』に出演し、人気となる。
2017年には『勝手にふるえてろ』で映画初主演を果たすと、数々のドラマや映画に出演。
日本を代表する女優の仲間入りを果たす。

代表作『ちはやふる』シリーズ『勝手にふるえてろ』『コウノドリ』シリーズ

本作では、母の逮捕をきっかけに夢をあきらめて、場末のスナックで働く末っ子を演じている。

『ひとよ』実話になった事件はあるの?

こちらの映画の原作は、劇作家である桑原裕子が手掛けた、劇団KAKUTA上演の舞台となっています。
元になった事件があるとは明かされていませんし、タクシー会社での殺人事件などはありませんでした。
もしかしたら、母が父を轢き殺した、という殺害方法を決めた後に、タクシー会社という設定にしたのかもしれません。
実話になった事件はありませんが、家族間での暴力は、見えないだけで、多くが潜んでいることでしょう。
実際に手を下さないまでも、母・こはるのように、家族を守るために殺害したい気持ちを募らせている人がいる、というのは想像できます。
すべての家族が、この映画の家族のように再生しようとするわけでもなく、空中分解してしまう場合もあります。
実際に事件はなくとも、身近にいる家族も、いろんな事情を抱えていることを考えさせられる作品ですね。

『ひとよ』まとめ

どの俳優陣も本当に素晴らしい演技力なんですが、特に母・こはるを演じた田中裕子さんの演技は、絶賛されています。
多くを語らず、その雰囲気で、家族の再生を醸し出そうとしているのが伝わってきて、ずっと見たくなってしまいました。
さすが、名女優!という演技。

重い題材ですが、それに見合った演技力と、もしかしたらこんな家族が身近にいるかもしれない、というリアリティさ。
不完全な家族でも、それぞれが家族として再生しようとしている希望の息遣いが詰まった作品でした。

この記事を書いた人
めんま

映画と本と猫で構成されている人。
映画館で働いてたぐらい、映画が好き。

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