『グリーンブック』の舞台は1962年。
ニューヨークの一流ナイトクラブ用心棒の仕事をしていたイタリア系白人のトニー・リップが、ひょんなことから黒人ピアニストであるドクター・シャーリーの運転手として各地のコンサートへと旅に出るというストーリーだ。
黒人差別が根強く残る社会で、強く生き抜いていくドクター・シャーリーの勇姿は胸を熱くさせるものがある。
人種の垣根を越えたトニーとシャーリーの固い友情は、実話に基づいて描かれた。
感動の実話は、必見だ。
『グリーンブック』のあらすじ
頭は悪いが、腕っぷしには自信があるトニー・リップ(ヴィゴ・モーテンセン)はナイトクラブの用心棒を仕事をしていた。そんなある日、トニーは黒人ピアニスト・ドクター・シャーリー(マハーシャラ・アリ)の運転手としてスカウトされた。
トニーが働いていたナイトクラブはちょうど店の改装のために2ヶ月の休みが入ると決まっていた。シャーリーとの奇妙な旅が始まる。シャーリーはなぜ黒人差別が強く残る南部での演奏ツアーを目論んでおり……?
トニーとシャーリーの頼りは「グリーンブック」(黒人用旅行ガイド)だけ。
無事にツアーを終えることができるのか?
『グリーンブック』
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『グリーンブック』のキャスト
『グリーンブック』の主役を務めた白人運転手と黒人ピアニストのキャストを紹介していく。
トニー・リップ(ヴィゴ・モーテンセン)
ヴィゴ・モーテンセンは、1958年10月20日生まれのアメリカ・ニューヨーク出身だ。
セントローレンス大学を卒業後、デンマークで職を転々とする。その頃は俳優業ではなく、詩や短編小説を執筆していた。俳優業の始まりは、1980年代前半に立ったニューヨークの舞台。「刑事ジョン・ブック 目撃者」(85)で映画デビューを果たした。その後、「インディアン・ランナー」(91)や「G.I.ジェーン」(97)などに出演し、順調にキャリアを築く。
ファンタジー大作「ロード・オブ・ザ・リング」3部作(01~03)のアラゴルン役で一気に人気俳優に躍り出る。
「イースタン・プロミス」(07)でアカデミー主演男優賞の候補に名を連ねた。「はじまりへの旅」(16)で再び候補となっている。
俳優の他にも、出版社を運営したりと様々な活動を行っている。
『グリーンブック』では、黒人ピアニストの運転手役を演じた。
ドクター・シャーリー(マハーシャラ・アリ)
マハーシャラ・アリは1974年2月16日、オークランド生まれ。
本名はマハーシャラルハズバズ・アリである。
SFミステリー「4400 未知からの生還者」(04~07)でキャリアを積み、「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」(08)に出演した。
ドラマ「ハウス・オブ・カード 野望の階段」(13~16)ではロビイストを演じて注目度を上げた。そして「ムーンライト」(16)に出演した。「ムーンライト」では主人公の理解者だったドラッグディーラー役を好演。見事、数々の映画賞を総なめにした。
『グリーンブック』(18)では、黒人の見た目で差別を受けながらも、超プロ級の腕を持つジャズピアニストであるドクター・シャーリー役を演じた。この役で、自身2度目となるアカデミー助演男優賞を受賞している。
『グリーンブック』の評判
グリーンブック(レンタル)
はい、好き!なやつ!!!
やっと観れた〜トニーの目線を通して、改めて黒人差別について知ることもあった😔
少し前BLMでいろいろ調べたり考えたりしたけど、それでも衝撃受けるなぁ…その分トニーの笑顔が愛おしかった〜!🥺💓 pic.twitter.com/gU3rCurols
— ゆい (@yui_xxxx_moviez) August 28, 2020
「黒人差別」という問題を超えて、二人の関係性にほっこりする者が続出だ。
「グリーンブック」観終わった!!!
人種をはじめ様々な差別は有史以来、あらゆる人々を不幸にしてきた。
しかし、人種差別があったからこそ出会った2人がいた。差別はいけない。でも無くならない。それでも、たった一夜だけでも、差別のない世の中に思いを馳せてみよう。そんな気持ちになれる傑作。 pic.twitter.com/pxzjp2Y4s6— ファルケンなうℱ (@FALKEN_now) August 28, 2020
『グリーンブック』は人種差別を考えさせられる仕上がりとなっている。
イタリア系白人であるトニー・リップの立場
トニー・リップは、ドクター・シャーリーとは異なり白人であったが、あくまでイタリア系白人だった。そのため、作中でも差別のように見受けられる侮辱をトニーが受けているシーンがある。
実は歴史的に白人であったとしても、純白人とそうでない白人の2つに区分されていた過去があるのだ。
実際にアメリカ人の認識でも1920-40年代シカゴは、結婚するならアイルランド人かカトリックのドイツ人までだと教えられていたらしい。あまりにも外国人の見た目をしているイタリア人は、仲間に入れてもらえなかったのだ。
『グリーンブック』内でもその複雑な背景を伺えるシーンがちらほら見受けられる。
予告で流れている『グリーンブック』の曲
冒頭で流れている『グリーンブック』の曲を知りたい人が、とても多かった。
この曲はオリジナル曲であり、映画のサントラを担当したピアニストのKris Bowers(クリス・バワーズ)氏によって作られた「Blue Skies」という曲だ。
情熱的な曲で、テンポ感がとてもいい。『グリーンブック』を盛り立てている1つの要因だ。
『グリーンブック』のまとめ
『グリーンブック』は天才ピアニストと運転手により交流の物語だ。
ただし、人種は白人と黒人である。普段なら混じり合わない2人が、仕事を通じて仲を深めていくのだ。
本当に大事なことは肌の色などではなく、心から向き合った会話から築き上げた信頼関係だ。
『グリーンブック』を通じて、本当に大事なものを見極めてほしい。
感動の実話である本作を、ぜひご覧になってはいかがだろうか。