2022年7月8日にNetflixで独占配信された台湾映画『呪詛(原題:咒)』についての解説です。
Netflixで配信がスタートすると配信3日間でトップ10入りを果たしています。
実は映画のモチーフになったのは台湾で実在した事件だったのです。
事件の内容と映画のあらすじ、キャストを調査してみました。
『呪詛』あらすじ
リー・ルオナンはビデオカメラを回しながら語りかけます。
一人娘が6年前に自分が冒した禁忌が原因で呪われてしまったのです。
6年前に、リーは超常現象を探る活動をしていました。
そんな時に、ある集落の宗教で信仰されていた儀式を調査します。
地下では儀式が行われており、決して他人が見てはいけないとされていました。
しかし、リーたちはそのまま儀式を調査してしまったのです。
そのことがきっかけで、呪われてしまい娘にも伝染をしていました。
娘を救うために再び集落を訪れるリー。
果たして、6年前に地下室で行われていた呪いとはどのようなものだったのでしょうか。
また、娘の呪いを解くためにビデオカメラで撮影をするリーの目的とは一体何なのでしょうか。
『呪詛』のキャスト
映画『呪詛』のキャストについてみていきましょう。
リー・ルオナン役 ツァイ・ガンユエン
リーを演じるのは、女優のツァイ・ガンユエンです。
2007年に舞台女優として芸能界入りをします。
2014年に公開の『大稻埕(原題)』で女優デビューをしました。
その後、2016年に放送の『植劇場-荼蘼』でテレビドラマデビューを果たします。
代表作としては、2018年に公開の『如此這般的小人大事』や2022年に放送の『正義的算法』などが挙げられます。
ドゥオードゥオー役 ホアン・シンティン
ドゥオードゥオーを演じるのは、子役のホアン・シンティンちゃんです。
2021年に放送の『八大戲劇台』で子役デビューをしました。
そして、本作がスクリーンデビューとなります。
シエ・チーミン役 ガオ・インシュアン
シエを演じるのは、俳優のガオ・インシュアンです。
2001年に公開の『兩個夏天』で俳優デビューをしました。
ブレイクのきっかけは、2012年に公開の『双全』に出演をしたことでした。
この映画で第48回テレビ金鐘奨にノミネートされています。
代表作としては、2018年に公開の『最後の記憶』や2021年に放送の『三隻小豬的逆襲』などが挙げられます。
アードン役 ショーン・リン
アードンを演じるのは、俳優のショーン・リンです。
2014年に芸能入りをします。
2016年に放送の『民間傳奇』でテレビドラマデビューをしました。
その後、同年に公開の『樓下的房客』でスクリーンデビューも果たしています。
代表作としては、2019年に公開の『我的青春都是你』や『灼人祕密』などが挙げられます。
アーユエン役 阿Q
アーユエンを演じるのは、俳優の阿Qです。
2022年に放送の『我家浴缸的二三事』に出演がきっかけでブレイクを果たしました。
また、動画クリエイター「阿Qverycute」としても活動をしています。
『呪詛』の注目ポイント
映画『呪詛』の注目ポイントやネット上の感想についてみていきましょう。
実在した事件をモチーフ
モデルとなった事件も壮絶。
2005年、高雄市に住む女性が死亡。家族の主張によると6人全員に悪霊が取り憑き、呪術師の力を追い払おうとお互いに糞尿をかけるなど狂気的な行動に。やがて長女は臓器不全で死に、家族を逮捕。精神鑑定するも誰にも異常はみられなかった。https://t.co/j8zy2Pj7PD
— ISO (@iso_zin_) July 9, 2022
映画『呪詛』では2005年に台湾で実在した事件がモチーフになっているのです。
2005年4月11日に台湾の高雄市鼓山区に住む呉(ウー)一家で起きた奇妙な事件でした。
6人家族の呉は、家族全員が異なる神に憑りつかれたと主張して、互いに戦い始めたのです。
事件の2か月前に末っ子の娘が王子に憑りつかれていると主張したことから始まったそうです。
彼らはお互いに悪霊を取り払おうと糞尿を掛けたり食べさせたりと狂気的な行動をしていたのです。
そして、娘が泡を吹きながら部屋で亡くなっているのが発見され、事件が明るみになりました。
彼らは長女の異変に気が付いていたそうですが、一時的に体を失っただけで、悪霊が死んだと思い込んでいたといいます。
検察側は5人を逮捕しましたが、臓器不全で死亡し5人が死亡に関わっていないとして無罪となりました。
台湾ではこの事件の直後に映画『TheCurse』が公開され1億7000万元の興行収入を記録したそうです。
POV方式
映画『呪詛』では、POV方式で撮影が行われています。
POV方式とは、カメラと登場人物の視点を一緒に撮影することです。
一人称視点で撮影しているため、主人公の目線で物語を体感できます。
1999年に公開の『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』で初めてPOV方式で撮影をされ爆発的な人気を得ました。
ホラー映画では『パラノーマル・アクティビティ』が有名です。
POV方式は、臨場感がありドキュメンタリーのような感覚になります。
映画『呪詛』でも、娘が呪われてしまい呪いを解くために撮影をしている設定で物語が進んでいきます。
映画の一体感があり没入できますね。
参加型ホラー
映画『呪詛』では、映画冒頭から母親が『あなたは、祈りを信じますか?6年前に、ある禁忌を冒した。娘の呪いを解くために個の動画を撮影しています。このまま見てくれるのであれば万が一に備えてこの符号を覚えてください』と語りかけてくるのです。
そして、奇妙な符号の画像が登場します。
『呪詛』鑑賞。
ある村の地下に眠る「禁忌」に触れたが最後、その呪いに日常が侵されていく台湾産土着信仰ホラー。
不吉な導入から絶望的なオチまで延々と恐怖が付き纏う傑作。
やっぱPOVとホラーの相性は抜群だ。
あと「呪文」と「符号」のくだり、ああいうのやられると夜眠れなくなるからやめて…😭 pic.twitter.com/jBiPYCKyWT— チキン・ブリトー (@320chicken) July 9, 2022
主人公と一緒になって呪いの真相を解いていく演出があります。
Netflixでは、視聴者が参加型の映画が数多くあります。
映像を観るだけではなく実際に体験しているような感覚になれます。
ネット上の感想
ネット上の感想についてみていきましょう。
ネトフリで今日から配信されてる『呪詛』(原題 咒-incantation-)、観ました。
台湾で最も怖いホラー映画、という煽りで封切られたこの映画ですが、正直ナメてました。本当に怖いです。観終わったあとしばらく横になってた pic.twitter.com/y0fEWwJDDM— 愚者愚者の貞子 (@Sadako_Under) July 8, 2022
昨夜、というより今日未明、話題の台湾ホラー『呪詛』を観ました。うん、これは、この種のホラーに慣れていない人にとっては相当に怖いよね、と感心しました。僕は慣れているので、随所でぞわぞわしつつも「怖い!」より「巧い!」のほうが先に立ちました。
— 綾辻行人 (@ayatsujiyukito) July 12, 2022
ホラー好きにはもちろんのこと、初めて台湾ホラーを観る人にもおすすめと高評価を得ていました。
まとめ
2022年7月8日にNetflixで独占配信された台湾映画『呪詛』のあらすじ、キャストを調査してみました。
本作は、Netflixで配信がスタートすると配信3日間でトップ10入りをした話題作です。
映画のモチーフになったのは、2005年に台湾の高雄市鼓山区に住む呉(ウー)一家で起きた奇妙な事件です。
POV方式で撮影されており、一人称視点で撮影しているため、主人公の目線で物語を体感できます。
また、主人公と一緒になって呪いの真相を解いていく演出があり映像を観るだけではなく実際に体験しているような感覚になれます。
台湾ホラーを初めて観る人にもおすすめの作品と言えます。