2023年3月3日に公開の『フェイブルマンズ』についての解説です。
映画界の巨匠・スピルバーグ監督の自伝的映画として公開前から注目をされていました。
映画のあらすじ、キャスト、ネット上の評価をネタバレありで解説していきます。
『フェイブルマンズ』あらすじ
幼いサミーは初めて映画館で『地上最大のショウ』を家族で観ます。
生まれて初めて観た車と機関車の衝突のシーンが怖くなり、自宅に帰っても自身のおもちゃで再現を繰り返していました。
そんなサミーに母親のミッツィは8ミリカメラをプレゼントします。
その日からサミーは自主制作にハマりました。
芸術的な母親と現実主義者の父親の間でサミーは成長していき、一家は西部に引っ越しをすることに。
そこで、さまざまな出来事がサミーの将来を変えていくことになるのでした。
『フェイブルマンズ』の監督・キャスト
映画『フェイブルマンズ』の監督・キャストについてみていきましょう。
監督・脚本・製作:スティーヴン・スピルバーグ
監督・脚本・制作を務めるのは、スティーブン・スピルバーグです。
スティーブン・スピルバーグは言わずと知れた名監督で、2018年には総興行収入が100億ドル(約1兆728億円)を超えた映画監督なのです。
『ジョーズ』を始め、『未知との遭遇』『E.T.』『ジュラシックパーク』シリーズなど名作を数多く輩出しています。
最近では、2020年に公開された映画『シカゴ7裁判』や2022年公開予定の『インディ・ジョーンズ5』などを挙げることができます。
サミー役 ガブリエル・ラベル
サミーを演じたのは、俳優のガブリエル・ラベルです。
2013年に俳優で父親のロブ・ラベルがプロデューサーを務めたドラマに出演をして俳優デビューをしました。
ブレイクのきっかけは、2018年に公開の『ザ・プレデター』に出演をしたことでした。
その他の出演作品には2015年に放送の『デッド・シャック~僕たちゾンビ・バスターズ!~』や2017年に公開の『Max 2:White House Hero』などがあります。
ミッツィ役 ミシェル・ウィリアムズ
ミッツィを演じるのは、女優のミシェル・ウィリアムズです。
1994年に公開の『名犬ラッシー』で女優デビューをしました。
ブレイクのきっかけは、1998年に放送の『ドーソンズ・クリーク』に出演をしたことでした。
その後、2005年に公開の『ブロークバック・マウンテン』に出演をしました。
この映画でアカデミー助演女優賞にノミネートされます。
代表作として2010年に公開の『ブルーバレンタイン』や2011年に公開の『マリリン 7日間の恋』などがあります。
バート役 ポール・ダノ
バートを演じるのは、俳優のポール・ダノです。
1996年に舞台俳優として芸能界入りをします。
2006年に公開の『リトル・ミス・サンシャイン』で注目を集めます。
ブレイクのきっかけは、2014年に公開の『ラブ&マーシー 終わらないメロディー』に出演をしました。
この映画で第25回ゴッサム・インディペンデント映画賞、主演男優賞を受賞します。
代表作として2017年に公開の『オクジャ/okja』や2022年に公開の『THE BATMAN-ザ・バットマン-』などがあります。
ベニー役 セス・ローゲン
ベニーを演じるのは、俳優のセス・ローゲンです。
1999年に芸能界入りをします。
2001年に公開の『ドニー・ダーコ』でスクリーンデビューを果たしました。
ブレイクのきっかけは、2007年に公開の『『無ケーカクの命中男/ノックトアップ』』に出演をしました。
代表作として2014年に公開の『ネイバーズ』シリーズや2015年に公開の『スティーブ・ジョブズ』などがあります。
ボリス役 ジャド・ハーシュ
ボリスを演じるのは、俳優のジャド・ハーシュです。
1978年に公開の『キング・オブ・ジプシー』で本格的に俳優デビューをしました。
その後、1978年に放送の『Taxi』に出演してブレイクを果たします。
代表作として1988年に公開の『旅立ちの時』や1996年に公開の『インデペンデンス・デイ』シリーズなどがあります。
モニカ役 クロエ・イースト
モニカを演じるのは、女優のクロエ・イーストです。
9歳でモデルとして芸能界入りをします。
ブレイクのきっかけは、2016年に放送の『うわさのツインズ リブとマディ』でヴァル役を演じたことでした。
代表作として2016年に放送の『ICE』や2019年に公開の『Next Level』などがあります。
『フェイブルマンズ』の注目ポイント
映画『フェイブルマンズ』の注目ポイントやネット上の感想についてみていきましょう。
スピルバーグ自伝的映画
映画『フェイブルマンズ』ではスピルバーグのこれまでの作品に影響を与えたであろうエピソードが描かれており、映画界の巨匠の知られざる姿を垣間見えます。
例えば、1971年に公開の『激突!』では初めて観た映画『地上最大のショウ』で車と機関車の衝突シーンが影響しています。
さらに、1989年に公開の『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』では、自身がボーイスカウトの経験を基にしており、激しい戦闘シーンの撮影では1998年に公開の『プライベート・ライアン』が影響していると言えます。
誰でもが知る名作の裏側を知ることで、よりスピルバーグの魅力に引き込まれますね!
母親の浮気【ネタバレあり】
映画『フェイブルマンズ』では、母親によって根付いたスピルバーグの幼少期の恐怖と向き合う方法として、母親が自分に教えてくれたカメラを回すことで克服している姿を描いています。
スピルバーグの両親は、1966年に離婚しておりその原因は母親の浮気です。
しかも、浮気相手は父親の親友で同僚のベニー(実際はバーニー)という人物でした。
それを視聴者に気付かせたのは、家族とベニーで行ったキャンプで車のライトに照らされながら踊るミッツィの透けた下着姿を見つめるベニーを描いていることです。
劇中でミッツィとベニーが愛し合うシーンはありませんが、二人の視線や行動を振り返れば自ずと浮気相手が誰で、その後泣いている妹二人を映すことで両親が離婚をしたことが分かります。
実際に、スピルバーグは両親の離婚に大きなトラウマを受け、『E.T.』の制作に辿り着いたと明かしています。
それほど、彼の中で大きな恐怖となったのですね。
そんな恐怖を映画冒頭の機関車と車のシーンを怖いと言ったサミーに対してミッツィが提案したカメラを回すという方法で克服していくのでした。
この映画は、まさにスピルバーグの内なる恐怖をリアルに描いた作品だと言えますね。
ジョンフォードとのエピソード【ネタバレあり】
映画『フェイブルマンズ』のラストでは、スピルバーグがもっとも人生において影響を受けたと明かしているジョンフォード監督とのやり取りで終わっています。
サミーは映画が好きでそれを一生続けていこうと思っていますが、サミーの周りでは「好きなことと引き換えに挫折を経験した人」しかいませんでした。
母親の浮気、両親の離婚、学校でのいじめ等。
そんなサミーにとって初めて好きなことを貫いて成功した人物がジョンフォードだったのです。
ジョンフォードが語った「かっこいい地平線」の話は、『自分がカッコイイと思うことを貫け』というジョンフォードからのメッセージだったのでしょう。
その後、スタジオを歩くサミーを撮るカメラが微妙にピントがズレているのを描くことで、映画監督してはまだ未熟だが、しっかりと真意を貫いている様子が伝わってきます。
ネット上の感想
ネット上の感想の感想についてみていきましょう。
俺はスピルバーグの熱心なファンではないけど『フェイブルマンズ』には感動した!「感動」っていう言葉をあらすじやキービジュアルと紐付けると誤解を招きそうですが、カメラの暴力性や映画の魔力についての映画なので恐ろしいです。めちゃくちゃ見応えあった
— 工藤智之 (@TOMOYUK37577201) March 21, 2023
一昨日、時間の合間に観に行きました🎦
家族との絆で、少年は大好きな映像に情熱を注いでいく… 小さい頃から観ていたスピルバーグ監督の映画は今でもずっと心の中にあります🎬
感動しましたよ🥹🫶#フェイブルマンズ pic.twitter.com/kWisexAIds— kaze_smile🌸😊❤️☺️🕊️ (@smile_kaze) March 25, 2023
誰でもが一度は観たことがあるスピルバーグ作品をもっと好きになれると高評価を得ていました。
まとめ
2023年3月3日に公開の『フェイブルマンズ』のあらすじ・キャストを調査してみました。
スピルバーグ監督の自伝的映画で、幼少期から学生時代、そしてハリウッドデビューをした時までを描いています。
劇中ではこれまでのスピルバーグ作品に基になった出来事が描かれており、知られざるスピルバーグの裏側を垣間見れて面白いです。
また、ラストにはピルバーグがもっとも人生において影響を受けたと明かしているジョンフォード監督とのやり取りがあり見どころといえます。
ネット上でも誰でもが一度は観たことがあるスピルバーグ作品をもっと好きになれると高評価を得ていました。