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日本語の美しさを知る『舟を編む』大渡海の意味と辞書を引く先にあるものとは?

舟を編む邦画
出典元:U-NEXT

「風が強く吹いている」「まほろ駅前多田便利軒」などベストセラーを多く書いてきた三浦しをん原作の「舟を編む」
辞書作りという、なかなか陽の当たらない世界にスポットを当て、真面目な彼らの生き方と、言葉に魅了される映画です。
普段私たちが使う「言葉」は一体どんな意味なのか、そしてなぜそれが辞書に載っているのか。

時代とともに変わる、生きている言葉と、あなたも向き合う133分になりますように。

『舟を編む』あらすじ

辞書作りをしてきた編集者が退職することになり、後任としてやってきたのは言葉に取り憑かれていた、馬締(まじめ)。

名前の通り真面目で、1つのことに集中できる性格だが、人とのコミュニケーションはあまりうまく取れない。

新しい辞書を作り始めた彼らだったが、日々生きている言葉と向き合う。
そんなある日、馬締は下宿先の大家の孫・香具矢に一目惚れすると、いつもの調子を狂わせてしまう。

見かねた同僚たちは、「恋」という言葉の語釈を馬締にさせることにした。

馬締の考える「恋」と、辞書の運命とは?

キャスト

今回は、辞書作りに奮闘する主人公と、そんな主人公が恋する大家の孫をご紹介します。

馬締 / 松田 龍平

 

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1983年5月9日 / 東京都出身

俳優・松田優作と女優・松田美由紀の長男として生まれ、弟には俳優・松田翔太がいる、芸能一家。
映画『御法度』で芸能界デビューすると、新人賞を総なめにし、父の影響もあり、芸能界で活躍。
2002年『青い春』では、社会問題となっている若年の殺人事件を扱ったこともあり、話題となる。
多くのドラマや映画に出演するなか、本作の原作者の別作品『まほろ駅前多田便利軒』に出演。
本作で再び、三浦しをんの作品に出演すると、アカデミー賞をはじめ、多くの賞を受賞する。

代表作『青い春』『探偵はBARにいる』シリーズ『天地人』

本作では、めったに感情を表に出さない主人公を演じている。表情を出さない分、目線の動きだけで、感情が見て取れるような、繊細な動きを見事に演じた。

香具矢 / 宮崎 あおい

1985年11月30日 / 東京都出身

母の意向で子役デビューすると、雑誌ピチレモンのモデルとして活躍する一方、女優としての実力を積む。
映画やドラマ、舞台や声優など幅広い活躍を見せ、大人気漫画を実写化し、中島美嘉とダブル主演を務めた『NANA』で知名度が上がる。
翌年、NHK連続テレビ小説で、ヒロインを演じ、さらに幅広い層に人気となる。
2018年にV6の岡田准一との間にできた子供を出産してからは、仕事を控えている。

代表作『純情きらり』『NANA』『ソラニン』『怒り』

本作では丁寧な仕事ぶりが光る料理人の女性を演じている。

『大渡海』の意味とは?

馬締たちの作る辞書の名前は「大渡海(だいとかい)」
なぜこの名前なのか、というのは辞書を監修する松本という上司が、劇中で説明しています。

「誰かとつながりたくて、広大な海を渡ろうとする人たちに捧げる辞書。それが大渡海です。」

映画ではこのように書かれていますが、アニメでは馬締によって、もう少し細かく書かれています。

アニメの1話で

「海を渡るすべを持たない僕たちは、そこでただ、佇む。
誰かに届けたい思いを、言葉を、胸の奥底にしまったまま。
辞書とは、その海を渡る、一艘の舟だ」

「言葉の海を前に佇む人の、心を、思いを運ぶために、僕たちは、舟を編む。
言葉の海を渡る、大渡海という、舟を。」

ここに書いてある、「海を渡るすべを持たない」というのは、「適切な言葉が浮かばず、伝える方法がない」ということでしょうか。
そしてここにある「海」とは、対人関係や自分自身の気持ちと向き合うことなのでしょう。

辞書を使う人たちは、自分の想いを明確に伝えたい、という気持ちを抱えていたり、相手の気持ちを理解したい、という気持ちがあるのではないでしょうか。

その気持ちの先には、「人とつながりたい」という本質が込められていて、そういう人たちのために辞書を作るのだ、と松本が説明しています。

主人公の馬締はそれを聞いて、心を動かされたような表情を見せています。

こう聞いてみると、辞書「大渡海」への気持ちが、見ている視聴者もぐっと高まりますね。

まとめ

なかなか注目しない辞書作りですが、この映画を見ると、長い年月をかけて作られた辞書の見る目が変わります。

辞書が作られている間に、新しい言葉が次々と生まれ、それを辞書に載せるべきか取捨選択する姿や、新しい言葉に食いつくように聞き耳を立てたり、言葉ひとつひとつを大事に育てている感じがよかったです!

あらすじにも書いた「恋」という語釈を見て、思わずきゅんとした人も多いのでは?

大きなトラブルなどはないけれど、日本語の美しさを見にしみて感じる作品です。
大人はもちろん、辞書と触れ合う機会があり、たくさん言葉を吸収する世代のお子さんにも見てほしい作品です。

この記事を書いた人
めんま

映画と本と猫で構成されている人。
映画館で働いてたぐらい、映画が好き。

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