最新作「仮面ライダーセイバー」がスタートしたばかりの仮面ライダーシリーズ。
作品やシリーズとしての評価はもちろん、イケメン俳優の登竜門ともされているので若手俳優に注目している方にとっても見逃せないコンテンツなのではないだろうか。
毎年様々な魅力あるライダーがTVで見られるが、定期的に公開される劇場版にも魅力ある作品が数多くある。
すっかり定番のコンテンツとなってきている仮面ライダーシリーズであるが、忘れてはいけない原点となる作品があるのをご存知だろうか。
それが、今回紹介する「仮面ライダー1号」だ。
昭和の時代を駆け抜け、平成、令和と伝統を繋いでいくきっかけになったTVシリーズである、初代「仮面ライダー」の劇場版ということで、いまいちピンとこない方も多いだろう。
今回は、映画「仮面ライダー1号」という作品について詳しく紹介していきたい。
劇場版「仮面ライダー1号」とは
今作は2016年春に公開された作品であり、仮面ライダー45周年記念プロジェクトのひとつでもあった。
当時仮面ライダーシリーズは、12月、3月、7月という周期で劇場作品が公開されており、3月に公開されているシリーズはファンの間で「春映画」と称され、歴代の仮面ライダーやスーパー戦隊とのコラボ映画が公開されるのが通例になっていた。
今作はその通例とは異なり、当時最新作であった「仮面ライダーゴースト」がメインではなく、メモリアルイヤーの仮面ライダーである1号にスポットが当てられたのだ。
初代仮面ライダーで主演を務めた藤岡弘、を再び主演に迎えたことで往年の仮面ライダーファンの中でも話題になった。
藤岡は当時脚本でも参加しており、彼の仮面ライダーへの愛情やこだわりが強く感じられる作品になっている。
公開当時に放送されていた仮面ライダーゴーストが命をテーマにした作品であったことから、今作でも「命」について語られることが多かった。
画像出典:https://www.toei.co.jp/movie/details/1206732_951.html
初代仮面ライダーとして、放送されていた「平成ライダー」シリーズに藤岡本人が違和感を感じていたこともあり、気のこもった仮面ライダーを復活させる意図のもと制作段階から参加したと言われている。
当時から進化した仮面ライダー1号を表現する為に、これまで使われていたスーツからデザインを一新し、藤岡本人の体型や威厳にマッチしたスーツが新造されたことでも話題になった。
それに合わせて仮面ライダーの愛車である「サイクロン号」もリニューアル。
平成ライダーファンにも受け入れやすいデザインになっていることから、今作のターゲットは「すべての仮面ライダーファン」であると言っていいだろう。
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あらすじご紹介
画像出典:https://www.kahei.org/2016/04/1.html
当時の子供を熱狂させ、今も根強いファンを持つ仮面ライダー1号の劇場版はどのようなストーリーなのだろうか。
ここでは簡単なあらすじを紹介していこう。
世界征服を企む悪の組織「ショッカー」が仮面ライダーによって崩壊し、半世紀ほどの長い月日が経過していた。
仮面ライダー1号である本郷猛は、今なお世界で暗躍するショッカーの残党と戦い続けていた。
ある日本郷は、かつての師匠である立花藤兵衛の孫、麻由がショッカーの残党に狙われていることを知る。
麻由を守る為に帰国した本郷は、そこで偶然若き仮面ライダーの天空寺タケルに出会う。
一度死に、再び生き返る為に仮面ライダーとなったタケルと、死の淵をくぐりながらも「死」そのものの経験は当然ない本郷との心のぶつかり合いが展開されていく。
麻由を守りながら、再び改造人間として戦いの日々に戻っていく本郷。
その体に限界が訪れていることを知りながら…。
出演キャストについて
本郷猛がスクリーンに帰ってくるということで大きな話題になった今作。
では、今作を彩るキャストについても紹介していこう。
藤岡弘
画像出典:https://eiga.com/news/20160128/1/
今作の主演を務めるのは、もちろん初代仮面ライダーである藤岡弘、である。
主演としてだけでなく、脚本段階から参加していることから藤岡の今作に賭ける思いが伝わってくるのではないだろうか。
1号以降、様々な仮面ライダーが登場してきたが、全てが本郷猛の系譜を引き継いでいると言っても過言ではないだろう。
ライダーたちにとってもファンにとっても藤岡はかけがえのない存在であり、師なのである。
そんな藤岡は今作ではこれまでの1号を引き継いだ新しい1号を演じているので、過去の活躍を振り返りながら現代の本郷の活躍をご覧いただきたい。
西銘駿
画像出典:https://natalie.mu/eiga/news/176547
劇場版仮面ライダー1号公開当時の最新ライダーであった仮面ライダーゴースト変身する天空寺タケルを演じるのは若手俳優の西銘駿。
一度死んでしまい、生き返る為に仮面ライダーとして戦うというこれまでにない境遇のキャラクターということもあり、放送前から話題になっていた。
「生き返ること」よりも「生きる」ことについて深く考える描写のあるゴーストと、命をテーマにした今作は素晴らしくマッチしたのではないだろうか。
主演ではないが、最新ライダーとしての見せ場もあるので、平成ライダーファンは見逃し厳禁である。
岡本夏美
画像出典:http://tokusatusaizensen.blog.fc2.com/blog-entry-251.html
本郷のかつての師匠、立花藤兵衛の孫娘である麻由を演じるのは、モデルとしても活躍する岡本夏美。
「側にいて自分を守る」という約束を破った本郷に対しての憤りから、なかなか心を開けずにいる。
一方で、本郷が仮面ライダーとして戦い続けなくてはいけないことも一番わかっていて、葛藤しながら物語を深みに進めていく。
ショッカー幹部「地獄大使」の生贄として残党に狙われる描写もあることから、彼女の役がこの作品のコアであり、キーであることは間違い無いだろう。
大杉漣
画像出典:https://news.mynavi.jp/article/20160202-a016/
今作で最も目立った活躍をする怪人「地獄大使」として出演しているのが、大杉漣だ。
彼は2009年に公開された「劇場版 仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー」でも地獄大使を演じていることから、念願の再出演となったと言われている。
当時のインタビューで大杉が「役は”地獄”ですが気持ちは”天国”です!」と語っていたことからも、大杉の意気込みや念願が伝わってきそうだ。
定番の正義VS悪という構図からは少し変わった対立が見られるのも魅力だ。
命をテーマにした今作の中で、大杉漣の「命」も輝き続けるだろう。
劇場版「仮面ライダー1号」のまとめ
画像出典:https://tsutaya.tsite.jp/item/movie/PTA0000Q6IHZ
今回は、劇場版仮面ライダー1号について紹介してきたがいかがだっただろうか。
初代仮面ライダーの思いを現代に伝える為の作品として話題となり、2020年になった現在でも多くのファンから高い評価を得ている今作。
当時のファンはもちろん、1号世代でないファンにも受け入れやすい構成になっているのも特徴だ。
仮面ライダー1号の設定と現代を絡め、仮面ライダーゴーストが抱える運命と本郷が向き合っていく姿は新鮮かつ胸が熱くなる。
また、ゴースト自身は仮面ライダーとしての先駆者である本郷を通して「何の為に戦うか」という仮面ライダーとしての気構えについて考えていく描写もある。
まさに、現代と過去を組み合わせた名作なのではないだろうか。
仮面ライダーシリーズを愛しているファンはもちろん、どんな世代にも見て欲しいおすすめの作品なので、ぜひこの機会に鑑賞して頂きたい。