孤独な殺し屋と、ひとり残された少女との、不思議な関係を描いた『レオン』
『スターウォーズ』シリーズ、『ブラックスワン』で有名なナタリー・ポートマンのデビュー作ということもあり、鮮烈な印象と衝撃のラストが名作の理由。
口数が少ない寡黙な殺し屋を演じるジャン・レノとの、愛しい時間に注目です。
「レオン」 お恥ずかしながら初めて観ました!ほんとに1994年の作品なのか疑う位に今見ても新しさのある映画だった。テンポの良さで秒で終わってしまった…。刺さる台詞が多すぎて、これは何回も観たくなっちゃうやつですね!不朽の名作と言われる所以を実感。#かのきろく pic.twitter.com/wzBxVHucSW
— GSG|夏乃さやか (@_kano_sayaka) May 12, 2021
『レオン』あらすじ
孤独な殺し屋として生きるレオンは、ある日、同じ階に住むマチルダという少女に出会う。
顔にアザがあり、いつも廊下にいるマチルダは、家族から虐待を受けていた。
翌日、マチルダの父が麻薬組織の商品を横領したことが、バレてしまう。
マチルダの父を追ってやってきたスタンフィールドという男によって、マチルダの家族は皆殺しとなる。
たまたま外に出ていたマチルダだけが、レオンに助けを求めて、保護される。
時間を共にするうちに、レオンが殺し屋だということを知ったマチルダは、唯一愛していた弟の復讐を誓って、「殺し方を教えてほしい」
とレオンに依頼してきた。
果たしてマチルダの復讐劇は、成功するのだろうか?
そしてレオンの教えとは。
的確に任務を遂行する凄腕の殺し屋でありながら、目を輝かせてひとり映画を観たり📽、尋常でないほど観葉植物を愛したり🪴、日常ではトロそうな雰囲気のレオン。
映画史に残る名キャラクターっすよね✨
めちゃくちゃ大好きです😃 pic.twitter.com/UWzj3eqk1Y— くまchan. (@kumachan_twt_go) May 12, 2021
『レオン』キャスト
主演を演じたお二人と、彼らを狙う警察をご紹介します。
マチルダ役 ナタリー・ポートマン
1981年6月9日 / イスラエル出身
イスラエルで生まれた後、3歳でアメリカに引っ越しをし、4歳からダンスを始める。
しかしモデルよりも、演劇に興味を持ち、女優を志すと、舞台でデビュー。
同じ年、2000人以上の候補のなかから、『レオン』でマチルダ役に選ばれると、大ヒット。
1999年から公開された『スター・ウォーズ』の新三部作で、さらに注目を集めると、数々の映画に出演。
代表作『スターウォーズ』シリーズ、『ブラックスワン』『抱きたいカンケイ』
今作では、幼いながらもレオンに恋心を抱き、弟の復讐のため気丈に務めるマチルダを演じた。
レオン役 ジャン・レノ
1948年7月30日 / フランス出身
演劇学校に通うと、『レオン』の監督でも知られるリュック・ベッソン監督の作品に多く出演。
『グラン・ブルー』『レオン』で大ヒットとなると、俳優の仕事も増え、映画への出演も増える。
寡黙で不器用な男を演じることが多く、落ち着いたたたずまいが印象的。
代表作『グラン・ブルー』『WASABI』『ダ・ヴィンチ・コード』
今作では、朴訥で孤独な殺し屋を演じ、セリフが少ないながらもマチルダへの気持ちを雰囲気や目線で、見事に演じた。
スタンフィールド役 ゲイリー・オールドマン
1958年3月21日 / イギリス出身
子供のころから歌や楽器の才能があり、奨学金で演劇学校に入学すると、舞台俳優として活躍。
映画デビューから4年後、セックス・ピストルズを題材とした映画『シド・アンド・ナンシー』で、カリスマとなったシド・ヴィシャスを演じて注目を浴びる。
その後、いくつかの映画に出演するが、『レオン』で大ヒット。
さらに、老若男女問わず人気となった大ベストセラ―『ハリー・ポッター』シリーズで、さらに人気を集める。
代表作『フィフス・エレメント』『ハリー・ポッター』シリーズ『裏切りのサーカス』
今作では、マチルダを追う卑劣な警察官を演じており、その演技力の高さが評判がある。
『レオン』オリジナル版と完全版の違いは?
実はレオンは、劇場公開されたオリジナル版と、カットされたシーンを追加した完全版の2つの映画が存在します。
その差は、何と22分!
もちろんカットされても、ストーリーとしては繋がるのですが、完全版のほうが、2人の関係性がより濃く・深く描かれています。
この完全版で描かれていることは、大きく3つ。
①マチルダがレオンに殺しを教えてもらうシーン
②練習がうまくいって、マチルダがシャンパンを飲むシーン
③マチルダがレオンに初体験を求め、レオンが過去の恋について話すシーン
となっています!
オリジナル版ではここが端折ってあるので、マチルダとレオンの関係性について父と子のような親子愛だと捉えられがちです。
しかしこの映画の日本語公開時のキャッチコピーは、『凶暴な純愛』
キャッチコピーの通り、完全版で見ると、彼らの関係性は親子ではなく、恋人同士の愛だったんだな、とわかるんです。
是非、完全版でお楽しみくださいね!
レオンとマチルダ💕 pic.twitter.com/QiXNFHCcC4
— 🎬Mituki🍿 (@Doctor_0213) June 27, 2020
『レオン』スティングの歌う主題歌が名曲!
エンディングにかかるのは、スティングの歌うShape of My Heart
歌がかかるタイミング・その時の映像・マチルダのセリフなど、すべてのバランスが最高で、映画史に残る名エンディングとなっています!
この曲は、トランプを使ったギャンブル・ポーカーを扱う、ポーカープレイヤーについて書かれた曲です。
勝負師として生きる歌は、殺し屋として生きるレオンの生き方と重なります。
トランプに準えた歌になっているので、少し抽象的でわかりにくいかもしれませんが、自分の生き方を変えてまでも、マチルダを守りたい、というレオンの心情を思うと、何とも切ない歌に感じられます。
是非こちらの歌も併せて、お楽しみくださいね。
『レオン』まとめ
この映画は主演2人だけでなく、彼らを追うゲイリー・オールドマンも、渋くてかっこいいんですよね~~~!
ゲイリー・オールドマンの登場シーンだけで、何十回と見れる。
そしていつ見ても、どんな時も、マチルダはかっこよくて、レオンはかわいい。
気丈に振る舞うマチルダの弱さを包み込んであげるようなレオンに、心惹かれる人も多いでしょう。
アクションシーンの緊迫感と、それに対比するように、レオンとマチルダの生活シーンの柔らかさが、一瞬も退屈させない名作です。
レオン鑑賞。今までちゃんと観たことなかったので今回観ましたが切ないけどかっこよくいい映画でした。
大人顔負けのナタリーポートマン、渋いジャンレノ、イカれた狂気のゲイリーオールドマンの三人は印象深かった。 pic.twitter.com/1e4LLjKK13— kirintodon (@kirintodon) May 17, 2021