2022年8月26日に日本で公開の『NOPE/ノープ』についての解説です。
ジョーダン・ピール監督の『アス』『ゲット・アウト』に続く3作目で最新作です。
郊外に突然現れた謎の飛行物体の正体を捉えるために格闘する兄妹のスリラー映画となっています。
劇中に登場する謎の飛行物体はなんと使徒をオマージュしていると言われています。
それは本当なのでしょうか。
また、映画のあらすじ、キャストを調査してみました。
『NOPE/ノープ』あらすじ
映画やCM撮影に使う馬を調教するヘイウッド家。
牧場主であった父を事故で亡くした、OJと妹のエメラルドは牧場経営を継いでいました。
エメラルドは牧場経営よりも、芸能界を夢見ています。
妹とのなかは悪く、牧場経営も悪化していました。
そんなある日、OJは謎の飛行物体を目撃します。
エメラルドに謎の飛行物体の話をすると「動画に撮影をしてバズリ動画を投稿しよう」と持ち掛けられます。
牧場の経営難だったOJは、エメラルドと共に謎の飛行物体の正体を解明しようとしますが…
果たして、この郊外で何が起きているのでしょうか。
『NOPE/ノープ』の監督・キャスト
映画『NOPE/ノープ』の監督・キャストについてみていきましょう。
監督・脚本・製作:ジョーダン・ピール
監督・脚本・製作をするのは、ジョーダン・ピールです。
2003年にコメディ番組『マッドTV!』に出演をして注目を集めました。
その後、俳優としては2008年に公開の『Boner Boyz!』で俳優デビューをしました。
2016年には映画『キアヌ』や『コウノトリ大作戦!』にも声の出演をしています。
代表作としては、2017年に公開の『ゲット・アウト』や2019年に公開の『アス』などがあります。
OJ役 ダニエル・カルーヤ
OJを演じるのは、俳優のダニエル・カルーヤです。
子役として芸能界デビューを果たし、ドラマ『Shoot the Messenger』や『スキンズ』などに出演をしていました。
2103年には『ビトレイヤー』や『キック・アス』などに出演を果たします。
最近では、2021年に公開の『ユダ&ブラック・メシア 裏切りの代償』で第79回ゴールデングローブ賞で助演男優賞を受賞しました。
エメラルド役 キキ・パーマー
エメラルドを演じるのは、歌手で女優のキキ・パーマーです。
2004年に芸能入りをします。
2006年に公開の『ドリームズ・カム・トゥルー』で女優デビューをしました。
代表作としては、2019年に公開の『ハスラーズ』や2022年に公開の『アリス』などがあります。
エンジェル役 ブランドン・ペレア
エンジェルを演じるのは、俳優のブランドン・ペレアです。
2012年に芸能入りをします。
ブレイクのきっかけは、2016年に放送の『OA』にメインキャストとして出演をしたことでした。
代表作としては、2021年に公開の『American Insurrection』などがあります。
ジュープ役 スティーヴン・ユァン
ジュープを演じるのは、俳優のスティーヴン・ユァンです。
2005年に芸能入りをします。
2009年に公開の短編映画『The Kari Files』で俳優デビューをしました。
ブレイクのきっかけは、2018年に公開の『バーニング 劇場版』に出演をしたことでした。
この映画でロサンゼルス映画批評家協会で助演男優賞を受賞しました。
代表作としては、2010年に放送の『ウォーキング・デッド』や2020年に公開の『ミナリ』などがあります。
ホルスト役 マイケル・ウィンコット
ホルストを演じるのは、俳優のマイケル・ウィンコットです。
1979年に公開の『荒馬ハンク』で俳優デビューをしました。
ブレイクのきっかけは、1991年に公開の『ロビン・フッド』に出演をしたことでした。
代表作としては、1997年に公開の『エイリアン4』や2004年に公開の『リチャード・ニクソン暗殺を企てた男』などがあります。
『NOPE/ノープ』の注目ポイント
映画『NOPE/ノープ』の注目ポイントやネット上の感想についてみていきましょう。
クリストファー・ノーラン監督のカメラマン
映画『NOPE/ノープ』では、映像美が見どころと言えます。
撮影を行ったのは、ホイテ・ヴァン・ホイテマという人物です。
ホイテ・ヴァン・ホイテマは、クリストファー・ノーラン監督の右腕として知られており、映画『ダンケルク』ではアカデミー賞撮影賞にもノミネートされた経歴の持ち主です。
劇中では、夜のシーンが多く登場し、雄大な牧場と満天の星空は観ていて心を打たれます。
そこに、謎の飛行物体が重なることで、美しいホラーという新しい映像美に仕上がっているのです。
スペクタクルに囚われていいのか
映画『NOPE/ノープ』では、監督のテーマとも言える「スペクタクル」に取り憑かれていいのかという思いが込められています。
黒人差別や格差社会はこれまで「見世物」と扱われ、人々の娯楽の一部として消費されてきました。
ジョーダン・ピール監督は、「それでいいのか」と私たちに問いかけをしているのですね。
例えば、劇中で登場する写真家のエドワード・マイブリッジによる「動物の運動」を撮影した連続写真では、馬の名前と馬主の名前は記録されています。
しかし、騎手の黒人の名前だけが記録されていないのです。
このように、黒人は昔から搾取されてきたことを指しています。
さらに、ジュピターパークでは「黒人の子役はどこにいったのだろう」とエメラルドが語るシーンがあります。
この黒人の子役も同様に、当時はもてはやされていましたが消費され、搾取され、人々の記憶からも抹消されてしまった「名も無き者たち」のひとりなのです。
「見世物」として扱われていたのは、黒人だけではありません。
ゴーディという名前のチンパンジーは、見世物として世間から人気でしたが、ある事故が原因で射殺されてしまいます。
映画『NOPE/ノープ』では、これまでの歴史上で確かに存在をした「名も無き者たち」にフォーカスを立てた作品と言えます。
使徒をオマージュ
鬼才ジョーダン・ピール監督、最新作「NOPE/ノープ」に「エヴァンゲリオン」の使徒と「アキラ」の影響がそのまま映像に
「バイクシーンは、「AKIRA」をオマージュしたものだと認めたピール監督」
「使徒に見られるハイパー・ミニマリズムは、飛行物体に大きな影響を与えました 」#NOPE#映画 pic.twitter.com/X77h2QoH7E— slope0046/2nd (@slope00462nd) August 27, 2022
映画『NOPE/ノープ』で登場する謎の飛行物体は、エヴァンゲリオンの使徒のオマージュだったのです。
ジョーダン・ピール監督は日本の好きな映画作品に「新世紀エヴァンゲリオン」を挙げています。
2003年に友人から勧められて観たエヴァンゲリオンの世界観に衝撃を受けたそうです。
ちなみに、ジョーダン・ピール監督のお気に入りのキャラクターはアスカだとか。
劇中で謎の飛行物体が変形するシーンがあるのですが、まさに使徒を彷彿をさせるビジュアルとなっています。
さらに、エメラルドがバイクに乗るシーンでは、アニメ『AKIRA』をオマージュしているのです。
日本を代表するアニメがオマージュになっているのは、嬉しいですよね。
ネット上の感想
ネット上の感想についてみていきましょう。
『NOPE/ノープ』最高でした。あまりにも素晴らしすぎて何も言葉が出ません。語彙力を全部吸い取られる系の映画です。何書いてもネタバレになっちゃうので感想は控えますけど、一言で言うならば「我が生涯に一片の悔い無し」って感じでした。感無量…🙏 pic.twitter.com/8PSDvz8aBJ
— おしゃれ映画垢 トマトくん🍅 (@tomafilm_) August 27, 2022
NOPE/ノープ
なんだこの怪作は!凄い!凄い!凄い!一体何が始まるのかと言う感情に引き込まれる秀逸なOP。尋常じゃない緊張感と恐怖演出。未知との遭遇に人種差別をいりまぜながらの映画愛溢れる世界観に空いた口が塞がらない。ジャンルと言う概念を超越した最高にハイセンスな映像体験やった。 pic.twitter.com/Fk9NYXCYVX— 大佐 なにわのシュワちゃん (@taisadon) August 27, 2022
これまでのジョーダン・ピール監督の作品のなかで最高傑作と高評価を得ていました。
まとめ
2022年8月26日に日本で公開の『NOPE/ノープ』のあらすじ、キャストを調査してみました。
ジョーダン・ピール監督の『アス』『ゲット・アウト』に続く3作目で最新作で、郊外に突然現れた謎の飛行物体の正体を捉えるために格闘する兄妹のスリラー映画となっています。
劇中に登場する謎の飛行物体は、新世紀エヴァンゲリオンに登場する「使徒」をオマージュしていたのです。
また、アニメ『AKIRA』に登場するバイクの乗り方もオマージュしています。
ネット上では、ジョーダン・ピール監督の作品のなかで最高傑作と高評価を得ていました。